歯周病 歯磨き粉 TOP > 歯周病になりやすい人の歯磨き粉の選び方 > 口臭が気になる人の歯磨き粉の選び方
口臭が気になり出すと、とにかく殺菌効果の強い歯磨き粉やマウスウォッシュを使って口の中を清潔に保ちたいと思う人も多いと思います。でもそれが逆効果となってさらに口臭を悪化させることもあるのです。
口の中は清潔で健康な状態だと中性に保たれています。これが殺菌効果の強い歯磨き剤を使うと酸性に傾き、酸性が強くなると歯のエナメル質が溶け、虫歯が増え、口臭はさらに強くなります。また、口の中には口臭の原因を作る菌の他にも歯を守る菌や悪玉菌と戦ってくれる善玉菌もいるのですが、殺菌効果が強い歯磨き剤はこうした良い働きをしてくれる常在菌まで殺してしまいます。本当は悪い菌だけをやっつけて良い菌は残すようにしなければなりませんよね。
口臭が気になる場合は単に殺菌作用の強いものを選ぶのではなく、口臭の原因となっているものを正しく除去してくれる成分が配合されているものを選ばなければなりません。
そしてもう1つ、口臭が気になるという人が立てがちな対策としてよくある失敗例に「歯の磨きすぎ」があります。歯をたくさん磨けば気になる口の臭いが消えるかも!?と思ってしまうのも無理はありませんが、これも上記の場合と同様、歯を傷付けて逆効果になってしまうケースが多々あるようです。
このときに最も気をつけるべきは、歯磨き剤に配合されている研磨剤。研磨剤は歯の表面を削ることで汚れを落とすものなので、当然磨きすぎれば歯のエナメル質はやすりをかけすぎたような状態になってしまいます。削れて表面がでこぼこになった歯には歯垢が付着しやすく、口臭はますますひどくなる一方です。
また、毎日朝晩歯を磨くだけという人にとってもこれは同じことで、毎食後にゴシゴシと数十分かけて歯を磨く人よりはゆるやかなペースではありますが、研磨剤によって確実に歯が削り取られていっています。これはそのうち口臭や虫歯、歯周病の原因になりかねませんので、口臭対策だけでなく口臭予防としても、研磨剤フリーの歯磨き剤を使うようにしたほうがいいですね。
最後に注意すべき配合成分として「発泡剤」があります。発泡剤とは泡立ちを良くするために配合されている成分ですが、中には粘膜を刺激して口内を傷つけてしまうものもあります。また、発泡剤の中でも「ラウリル硫酸ナトリウム」という合成界面活性剤には特に注意が必要で、これには発がん性があるという説もあり、身体には良くない物質なので、できるだけ口には入れたくありません。
そもそも発泡剤が入っていると泡立ちが良くなるので、隅々まで磨けていなくても「磨いた!」という気分になりやすく、それ以前にしっかり磨きたくても口の中が泡だらけでよく見えませんよね。そのため、泡立ちが良い歯磨き剤を使うことは磨き残しによって歯垢を発生させる原因にもなるのです。
身体に良くない影響を及ぼす危険性があり、口臭を悪化させる可能性もある発泡剤は、歯磨き剤に必要のないものです。歯磨き剤は選び方によって害にも益にもなるということをよく理解した上で、成分をしっかり確認して本当に必要なものを使いたいですね。